大人の読書感想文

読書感想文というと、マイナスなイメージしかない人が多いと思う。かくいう私も学生の頃は非常に面倒くさがっていた記憶しかない。それはおそらく、やらされている感が強すぎたからだと思う。

 

近年Twitterでも読書アカなるものが存在し、己の読書数でマウントを取ることに躍起になっている悲しき人々も散見される。偉そうなことを言っている私も、自己承認欲求とかいう悲しきモンスターを従えつつ、一時期読んだ本を紹介していた時期がある。その取組から得たものは特になく、時間を無駄にした印象しか残っていない。

 

「何を読んだか」よりも「何を考えたのか」のほうが遥かに大事だと、遅まきながら気づいた形である。そこで思い出したのが「読書感想文」である。

 

いざ書いてみると、誰からも評価されることがなく自由に書ける読書感想文は、表現形式として優れていることがわかった。大人になった今の全力で読書感想文を書くことで、自分の成長というかただの変化というか、そういったものが顕著に現れることも面白い。

 

ただの感想文にならないよう、構成にも気を使い、納得できる作品ができたと自負している。ただしいかんせん時間がかかる。好きでたまらない本がある人にのみ、おすすめできる方法ではあるが、興味のある人は自分の全力を試すつもりで挑戦してみてほしい。